【出典:全訳読解古語M】
きほひ( キオイ )【競ひ】

[名](四段動詞「きほふ」の連用形の名詞化)
(1)負けまいと張り合うこと。競争すること。また、その勢い。はずみ。
[例]「さる−−には、我も我もときしろひけれど」〈源氏・鈴虫〉
[訳](主人のあとを追って出家するといった)そのような競争には、(女房や若い盛りの人たちまでもが)我も我もと張り合ったが(源氏はお諌イサめになる)。
(2)争うような激しい勢い。
[例]「いと荒ましき風の−−に、ほろほろと落ち乱るる木の葉の露の散りかかるも」〈源氏・橋姫〉
[訳]たいへん荒々しい、風の吹き争う勢いのために、ほろほろと乱れ落ちる木の葉の露が散りかかるのも(とても冷たく、中将の君=薫カオルはおぬれになった)。


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