【出典:全訳読解古語M】
ねぢ・く(
ネジク
)【拗く】
[自カ下二]
[活用]け・け・く・くる・くれ・けよ
(上二段動詞「ねづ」の自動詞形)
(1)形がねじ曲がっている。また、性質がねじ曲がっている。ひねくれている。
[例]「八重桜は異様コトヤウの物なり。いとこちたく――・けたり」〈徒然・139〉
[訳]八重桜は風変わりなものである。たいへんくどくてひねくれている(感じの)ものである。
(2)すじ道がちがう。法外である。
[例]「わが心ながら、うちつけに――・けたることは好まずかしと」〈源氏・真木柱〉
[訳](源氏は)ご自分の心の中でも、軽率で法外なことは好まない性分であるのだと。