【出典:全訳読解古語M】
あい-さつ【挨拶】

[名・自サ変]
(1)(仏教語。禅宗の用語)応対。応答。
(2)人と会ったときの儀礼的なことばや動作。
(3)紹介。あっせん。世話。
[例]「死病に極まる時、夫婦最前の薬師クスシを念に思ひ、――・せし人に面目かへりみず頼み」〈浮・日本永代蔵〉
[訳]不治の病ときまったとき、夫婦は先に前にかかっていた医者を念のためにと思って、(その医者を)世話してくれた人に恥も外聞もなく頼んで(診察してもらい)。
(4)仲裁。調停。とりなし。
《参考》
もと禅宗で用いた語で、門下の僧に口頭試問として、修養の程度をためす意。「挨」も「拶」も押す意で、「挨拶」の原義は押し合いの意。


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