【出典:全訳読解古語M】
きは-だか(
キワ−−
)【際高】
(一)[形動ナリ]
[活用]なら・なり(に)・なり・なる・なれ・なれ
(1)際立っているさま。大変はっきりしているさま。
[例]「世の中の人をも広く恵み、しるしをも−−・に施し給ふなるべし」〈今鏡・手向〉
[訳](日吉明神は)世の人に対しても広くいつくしみを垂れ、霊験をも大変はっきりとお与えくださるにちがいない。
(2)気性が強いさま。気位が高いさま。
[例]「世の人のやうに−−・にをかしきところは、今も昔もはべらざりし身にて」〈夜の寝覚〉
[訳]世間一般の人のように気位が高く立派なところは、今も昔もございません身でして。
(二)[名]
(近世語。「きは」は商家の勘定日で、特に年末の決算期をさす)年末に物価が高くなること。