【出典:全訳読解古語M】
するす-み【匹如身】

[名・形動ナリ]親族や資産がなく天涯孤独であること。
[例]「世をすてたる人の、万ヨロヅに――・なるが、なべてほだし多かる人の、万ヨロヅにへつらひ、望み深きを見て、無下ムゲに思ひくたすは僻事ヒガゴトなり」〈徒然・142〉
[訳]俗世を離れて出家した人で、すべての面で親族も資産もない境遇の人が、総じて係累の多い人で、いろいろな面で他人にへつらい欲深いのを見て、むやみに軽蔑ケイベツするのは誤りなのである。


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